「陽気なJAZZを聴きながら」
京阪出町柳駅で鴨川を背にすると、「LUSH LIFE」の看板が目にとまる。カウンター10席だけの店内には、ジャズが流れている。壁にはレコードが並べられており、1000枚ほどあるという。店長の荒木哲也さん(64)は、18歳から46年間ジャズ喫茶店一筋の人だ。出町柳のLUSH LIFEは、1988年に奥さんと開いた。
荒木さんは、「曲名なんて知らへん。内容が良ければ」と店内に流れているジャズを口ずさみながら、ゆっくりとドリップにお湯を注ぐ。その姿はまるで、隠し味に音符を入れているよう。コーヒー(400円)が入ると、カウンター席に座っていたジャズプレイヤーで黒縁めがねの男性は、音に耳を傾けながら飲んでいる。
今まで、ジャズというと陽の当らない地下の部屋などで聞いて、ボンボンと鳴り響く暗いイメージを持っていた。でもこの店で聞くジャズは陽気だ。マッキントッシュの真空管アンプ、樹木に書かれたメニュー、カウンターに出没する招き猫、窓から注がれる優しげな日射し、べっぴんさんな奥さんの笑顔……。そんな演出が重なって、思わず音と一緒にリズムをとってしまう。
11年前からアメリカのジャズ・ピアニストのランディ・ウェストン(86)を招いて、上賀茂神社でのライブを行っている。今年は4回目むかえ、10月13、14日午後6時から開かれる。
京都市左京区田中下柳町20
午後0:00~午前0:00
(土曜日のみPM10時閉店)
火曜日定休日
075-781-0199
午後0:00~午前0:00
(土曜日のみPM10時閉店)
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